2016-10-01から1ヶ月間の記事一覧

第30話

親父の夢を見た。いつも同じ夢だ。どこかの遊園地にあった、さびれたゲームセンターで、一緒にUFOキャッチャーをやっている。あれはどこの遊園地だったか、いつも思い出そうとするんだけど、いつも思い出せない。そしていつも「見られなくなったら嫌だなあ」…

第29話

隣の芝生は青い、のか。 言葉にすれば案外小さなことだ。好きな人に彼氏がいたり、出会いの形が悪かったり。その小ささすらも悲しい。俺にとっての宇宙、永遠、無限は、世界にとってはたったこれだけ。何十億人のうちの1人、何十億年のうちの一瞬、どんどん…

第28話

もうすぐハロウィンだ。俺も仮装したいな。エロいナースの格好するか。男だからドクターか。エロいドクターって完全にサイコ野郎じゃないか。 後輩から送られてきたESに 「あなたの人生のピークはいつだったと思いますか」 「あなたにとっての永遠の課題は何…

第27話

従姉妹が遊びに来た。近頃なかなかませてきて、俺の携帯のSNOWをずっといじってる。ちなみに俺のお気に入りは前髪と眼鏡が追加されるエフェクトだ。女の子になれる。 すごく楽しそうに盛り上がってたけど、俺は風邪を引いてたからうつさないように、一日中、…

第26話

相談を聞いたときに「友達には恵まれたなあ」的なことを言われると「あ、俺以外にも話せる人はいるのね、まあそりゃそうよね」と悲しくなる。俺だけかな。 朧月か。そういう日かな。

第25話

ずっと学校に行ってなかったから、居眠りの寝方すら忘れた。寝るたびに脇腹が痛くなる。スーツとトレンチコートを買ったらダウナーは吹き飛んだ。俺は単純だ。スーツのブランドには個性が出るらしい。確かに、俺はちょっと「ハズした」ブランドばっかりだ。…

第24話

夜勤、眠かった。同期が多くて比較的楽しかった。でも腰が痛かった、比較的。俺はいつも1Lパックで飲み物を持っていくのだけれど、何にするか迷っていたら10分くらい経っていた。時間があるのは良いことだ。月が綺麗だった。とても。月だけは、どう形容すれ…

第23話

どうやって書いてるの?と聞かれた。最近その手の質問が多い。メモはすることもあるけど、結局使わない。日記だから思いついたことは全部書く。日中考えたことは思い出せたら書く。文がコラム調だと言われたが、それは癖。ただ俺なりに、心の中の色と文の色…

第22話

幸せって何だろう。少なくとも上司からのメールで目覚めることではないだろうな。 ケーキを買って食べた。クリスマスケーキのことを考えていたら我慢できなくなった。とても美味しい。フランボワーズの酸味、ココナッツのどこか懐かしい風味、スポンジの量、…

第21話

「自分を愛さなきゃ他人も愛せない」がしっくりきた。寒い夜は好きだが朝は苦手だ。 昨晩、従姉妹や祖父母も含め、家族で夢を語り合った。俺だけ何もなくて「結婚したい、子供が欲しい」に逃げた。立派な夢だと褒められたがこれは目標ってやつだな。俺の夢は…

第20話

毛布を使い始めた。あったかい。気持ちいい。もちろん寝坊した。腰が痛い。横を向いて寝るのはやめよう。毛布は続行だ。 ブックオフでブルーレイ売り場を見ていたらX JAPANのブルーレイBOXを見つけた。でも3万円。うーん、迷う。明日の夜勤でも稼ぎきれない…

第19話

真実を見逃したくない。本当の楽しみはだいたい、遅れてやってくる。美味しい物を思い出すとき、初めに浮かぶのは一緒に食べた人の顔。そんな夜だ。 帰り道、タバコを吸う。俺がタバコを吸い始めた時の話をしよう。いや、面倒だからやめよう。要するに「何か…

第18話

昨日、内定式に出席した。みんな不安そうな顔をしていた。俺は新しいステージを前にしたとき、なんというか謎の自信に包まれる。社長や役員が登壇したときも「周りの奴らか俺かだったら俺だろうな」と確信していた。そんなことないんだけどな。まあ頑張るし…

第17話

テレビをつけた。毎日同じニュースだ。平和な証拠だね。時事ネタは風化するから書かないでおこう。 そろそろ卒業までにやることを、やり始めないと終わらないことに気付いた。整理しよう。 ・親にお金を返す→お金が貯まってから。 ・北海道に行く→お金が貯ま…