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第33話

ようやく熱が下がった。通学許可も出た。ゼミで発表をした後、久々にタバコを吸った。半ば吸わされる形だったが、なんだかようやく元の世界に戻ってきたって感じだ。タバコが吸いたかったわけじゃないけど、以前やっていたことをやりたくてウズウズしていた。

明日、母が初めてディズニーシーに行くらしい。母は中学から大学まで女子校で、中1からの仲良しグループがあるらしい。全員50歳を迎えるにあたって大人ディズニーと洒落込むそうだ。折角だからオススメの場所を教えてあげた。高校生くらいの頃、レンガ造りのエリアが大好きだった。あとアクアトピアの近辺だな。

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でも、どっちもすごく切なくなってしまう。何でか知らないけど、不意に家に帰りたくなってしまう。帰りたくないのに帰りたくなる。それだけでも辛いのに、そんなことは知らずに横で笑っている彼女を見て罪悪感を覚える。その狭間で泣きそうになる。俺はこの挟まれ方がすごく苦手だ。

すごく嫌な言い方だけど、俺の「この人とはもう会えないかもしれない」という予感はすごくよく当たる。これは彼女に限らない。これもさっきの「帰りたい」と同じで、これを感じてしまうこと自体悲しいのに、相手は横で笑っているから罪悪感に包まれる。自分が怖くなるのかもしれない。

まあともかく、母は最近バタバタしていたから、ゆっくり羽を伸ばしてきてほしい。家のことは俺がやっておいてやろう。

 

ゼミの発表をしていて気付いたんだが、俺はどうもはりつめた空間が苦手らしい。ウケないと分かっていても、真面目な空気を台無しにするような小ボケを挟まずにはいられない。これはきっと親父譲りだ。