第21話

「自分を愛さなきゃ他人も愛せない」がしっくりきた。寒い夜は好きだが朝は苦手だ。

昨晩、従姉妹や祖父母も含め、家族で夢を語り合った。俺だけ何もなくて「結婚したい、子供が欲しい」に逃げた。立派な夢だと褒められたがこれは目標ってやつだな。俺の夢は何だろう。いやあるにはあるんだ。

うまく言えないが、人に生きる希望を与えるような大層なことはできないから、せめて絶望させないような大人でありたい。「まあ、いつか報われるよ。いつかね。」ある人にとってはそんな世の中であってほしい。この日記を書く理由の一つはそれだ。

筆者は母子家庭で育った。高1で父を亡くした。まあ、不幸っちゃ不幸だ。よかったとは思えない。だけどゲームオーバーって程でもない。家族は案外一致団結してるし、可愛がってくれる人もたくさんいる。というか環境にはめっぽう恵まれている。実家暮らしだから金には困らない。学費は祖父母が出してくれてるし、奨学金もいらない。

「甘えるのが子供の仕事だ」なんて言ってきたけど、そろそろだよな。同じような家庭事情なのに、俺と違って学費のために働く、兄弟のために働く、そういう人を結構見てきた。そろそろ、だ。

麻雀をやっていると「勝つのは運、負けないのは実力」という言葉をよく聞く。これが好きで麻雀をやっている。人生もそうじゃないかな。ひねくれすぎかな。

 

これで終わったら収まりがよすぎるので、蛇足がほしい。

小さい頃苦手だったものが、最近美味しい。ウニとか、漬け物とか、パクチーとか。味覚や嗅覚が衰えるかららしい。誰もいない道で鼻歌を歌ってたら人が通り過ぎた瞬間、コンドームをつける時の何とも言えない間、友達と出かけると自分だけ改札に引っかかるアレ。生きてるって感じる。